薪ストーブのある暮らし

 

狩猟とは少し離れた話になりますが、狩猟の季節は冬ですが、同じシーズンで豊かな暮らしにはゆらゆらと揺れる炎を見ながら暖を取る薪ストーブがかかせないと思います。憧れる人も多いのですが、導入したはいいものの何年かすると使っていないという人も少なくないので、薪ストーブってどうゆうもので事前に知っておいた方が良い事を自分なりに解説しようかと思います。

 

薪ストーブはご存知の通りが薪を燃料にしますが、憧れで簡単に薪ストーブを導入すると薪って買うと結構高いです。薪ストーブの大きさにもよりますが、１～２時間分の燃料代が￥５００ーぐらいします。キャンプやアウトドアであれば買ってもよいかと思いますが、生活に必要な量となると通常の石油ストーブの灯油代やエアコンの電気代の方が格段に安いと思います。

 

また、薪を集めるって結構苦労します。木を切って運んで薪を割ってとかなり重労働になりますし、そもそもどこの木を切っていいのか？などが問題になります。もともと林業や農業系の仕事だとよいのですが、必ずしもそういう人ばかりではないので、薪をある程度確保出来る算段がついてから導入するのが良いかと思います。

 

自分はそこら辺をあまり考えずに憧れだけで薪ストーブを導入したので、薪集めで結構苦労しました。田舎に住むと木を切るという機会には恵まれるのでチェーンソーを持っていれば切った木をご近所さんから頂ける機会があります。最初自分はこのおこぼれだけでした。次第に狩猟をしている事で山林保有主とやり取りをする機会が増えて、間伐頼まれたり、伐木材の片付けで頂いたりする機会が増えてきました。それ以外でも山村は基本人手不足で行き届いてないので、地域で山を整理する機会もあったりするので、このお手伝いなどで薪にありつけたりもします。

 

狩猟者はよほどじゃない限り山林保有主とは敵対しないので基本的には協力的なので薪を手に入れる機会も増えます。捕獲したジビエ肉を持っていけば、嫌いじゃない限りは喜ばれますし、お金じゃあまり受け取ってもらえない事が多いですが、労働や物々交換はスムーズです。

 

こうして集めた木は３０～４０ｃｍ程度の長さに切って斧で割って屋根のある風通しの良い所で１～２年乾燥させます。

私の場合はひと冬に必要な薪の量は軽トラの荷台満タンに木を積んで３回分といった所で、それを２年分保管できる薪棚も必要でした。薪を集めたり、乾燥させたりと準備に２年程度かかったりするので、薪ストーブを設置するより先に薪の心配をする必要があります。

 

そうしてやっと薪ストーブを設置となりますが、設置工事は自分でも可能です。詳しくはこちらのサイトが分かりやすくて親切でした☛憧れの薪ストーブをDIYで設置！施工費と施工手順

 

薪ストーブの一般的なメリットとデメリットはこちらを参照下さい。(デメリットは次のページに記載されてます)☛「薪ストーブ」のある暮らし。使い始めて5年で感じたメリット&デメリット【メリット編】 | Sumai 日刊住まい (sumaiweb.jp)

 

 

豊かな暮らしを送る上では、不便さを楽しむというスキルが必要です。面倒臭いといえばそれまでですが、それ以上に価値を感じる豊かな感性があれば不便も苦ではなくなり、愛着が沸いてきます。人それぞれ楽しい方は色々ですが、狩猟で獲った鳥を薪ストーブの前に処理したり、煮込んだり、かっぽ酒を作ったり、育てたハーブを乾燥させたりなど、自分の趣味と+α で楽しむ人も多いです。炎を見るというのは原始から伝わる癒しです。その恩恵を暮らしに取り入れられれば寒くて長い冬の夜も手間以上に贅沢な時間に変わっていくと思います。