faveur(ファブール) ジビエ肉のペットフード専門店「faveur」では、「獲って・作って・売る」をモットーに、大分県の山村でオーナーが自ら狩猟で獲った猪や鹿などを加工したチップを始め、アバラやセボネといった骨まで余す事なく利用して、様々なアイテムを製造・販売しております。栄養価が高くヘルシーなジビエフードを、ぜひお試しください。

ジビエ肉の旨味を引き出す。間違いやすい鮮度と熟成の違い

ジビエ肉の旨味を引き出すには?

 

生き物が死ぬと死後硬直というものが起こります。酸素を供給する血液の循環が停止して酸化現象が停止します。筋肉に含まれるグリコーゲンが分解して乳酸が生成され、phが低下し、ATPの減少などによって保水性が低下して筋肉が硬直します。

動物の種類によってその長さは種類によって異なります。

 

■死後硬直の時間と鮮度維持

動物は死後、筋肉の硬直を起こします。その時間は種類・年齢・外気の温度など様々な要因によってそれぞれ違います。一般的には鶏(2時間)・豚(12時間)・牛(24時間)といったところでしょうか。

死後から死後硬直の時間は食肉の鮮度維持期間と関係してきます。死後から硬直が解けるまでの時間が長ければ長いほど、その食肉の鮮度維持期間も長いということになります。魚の鮮度に置き換えて考えるとよく理解できると思います。魚 を刺身として食べようとしたとき、一番に鮮度を考えないでしょうか?刺身をプリプリして美味しいと感じる、鮮度が良いと感じるときは、死後硬直時なので す。皆さんもご存知のように、刺身として食べられる期間は短いものです。つまり、魚は死後硬直時間が短く、鮮度維持期間も短かいという事になります。

※魚も肉も死後硬直を早く迎えてしまってはその後の鮮度維持に大きく関係してきます。

 

 

日本人は基本的に魚を食べて来た文化があり、保存する場合は発酵させますが、鮮度が良い方が美味しいという固定観念があります。

お肉は熟成する事でタンパク質が分解されて旨味成分のアミノ酸が増し、本来持っている独特の風味を引出します。熟成の程度で肉の旨味が左右されるとも言われます。

 

 

冷蔵庫での牛肉、豚肉の保管の理想的な維持温度は、摂氏0~2度位です。熟成期間としては、牛肉では5日以上10日位、豚肉では3日から5日位が適当です。保管中にもし冷凍状態になりますと、熟成作用は停止するか緩慢な状態になります。また、庫内が5度以上になりますと、熟成は早く進みますが、同時に食肉そのものの変質が起こります。
 また、熟成には個体差にもかなり留意しなければなりません。すなわち、若齢で水分の多い食肉は熟成期間が短く、脂肪の良く付いた肥育の進んだものは長めとなります。

 

家畜用ですが、猪はブタの原種ですので同じです。引用させて頂きましたが、これは簡易的なドライエイジングという方法になります。本格的なドライエイジングは熟成士というプロが本格的な設備で2~3か月かけて行いますが、ジビエには向かないと思いますので割愛致します。(興味がある方はコチラ☛●ドライエイジングを利用して肉を美味しくする-食肉の熟成

 

 

鹿については同じ反芻動物なので牛と同じぐらいで良いかと思います。動画で解説しているこちらが親切だと思いますので、参考にして下さい。

 

私の個人的な好みとしては、成熟した個体を長めに熟成した力強い味ですが、好みはそれぞれなので自分の好きを探すのもまた一つの楽しみだと思います。子供のイノシシはハンターの中では癖がいのですが味が薄くて取れる肉量も少ないのであまり喜ばれません。しかしフランスではマルカッサンと言われ好まれたり、イタリア料理店では・・・などと料理法は国によっても、料理人によっても欲しい素材が変わって来るので、素材に合わせた熟成というのもやってみるのも面白いと思います。

 

 

熟成の方法

 

では具体的に熟成はどうするか?というのですが、自己流のやってる方法(簡易的なドライエイジング)をご紹介致します。

オオバラシの後からが熟成の工程が関係してきますので、捕獲から精肉までは前回記事を参照下さい☛ジビエって臭い?肉質の評価が分かれる理由

自分はほぼ全工程を1人でやっているので、オオバラシが終わったら大体疲れて翌日に廻す事が多いです。

死後硬直が解除された後に骨を外す方が肉痩せを防ぐと聞いたので、死後~12時間以上経った翌日に脱骨しています。

 

肉と骨を外した後は冷蔵庫で肉を寝かせます。好きな期間冷蔵庫に置いておくだけなのですが、サラシやタオル・ペットシーツなどに包んで血を吸わせながら寝かせる事が重要です。このような状態ですね。

 

ジビエ肉の熟成ーウェットエイジング画像

 

1~2日置きに包む布などを変えたり、肉を裏返した方がよいとも言われますが、そこまではあまり気にしていません。

写真では包むのが雑ですが、最近はタオルからはみ出していると、熟成完了の時にトリミングする量が増えるので、セロテープで止めたりしています。個体ごとに年齢・性別・大きさ等を考慮して熟成方法を変えた方がよいですが、自分は肉の在庫の状態や冷凍設備の兼ね合いから3日~8日になってます。冷凍については別記事で詳しく書こうと思います。

 

外国の狩猟は獲った獲物や現地解体した肉を担いで一日歩いたり、キャンプして翌日帰り着いたりと徒歩での移動時間が異常に長かったりするので、外敵(虫など)から肉を守り、血を吸わせ、風通しもあるという利点でゲームバッグというサラシのような布で包んで持ち運びます。

 

それぞれ腐敗を防いで熟成に向かわせようと色々考えています。

自身でやり方を考えれば、あるものでやりようがあるので知ってしまえば、あとはやるだけですね。

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