犬の社会適応力と飼い主の関係性
犬の社会適応力
ペットは家族として扱われる時代と言われますが、飼い主本人はペットを家族と思っていても、周りから見れば「依存してるだけじゃないの?」「癒しグッズのひとつ?」「ステータスじゃないの?」という見方もあったり、命となると意思があるので向き合い方も様々。喋る事が出来ないペット達は果たしてどんな事を考えているのでしょうか?
犬は何を考えているのか?
シッポを振っているから喜んでいる。外を羨ましそうに眺めているから散歩に行きたいのかな?などなど・・・。犬の仕草や行動から私達は気持ちを想像しますが、それって本当に合っているのでしょうか?
実は結構前からこういった事は深く考えられています。
「疑問に思うべきなのは、彼らは論理的に考えることができるのか、ではなく、彼らは話すことができるのか、でもなく、彼らは不快や苦痛を感じることができるのか、ということである」(ジェレミーベンサム・・・1789年)
つまりコミュニケーションを取る為には、「同じ感覚を共有できていないとそもそも理解できない」という大前提を定義した上で話を進めていますが、もう犬を飼っている方には、感覚的に同じ感覚を持っているので意思疎通は可能だな・・・と思ったかと思います。
では次に、感覚を受けて、犬の考え方は人と似ているのか?という研究結果ですが、
脳をMRIでスキャンした上で、
①意味のある言葉と意味のない言葉
②褒めるように言う場合と無感情で言う場合
というパターンで接した結果、①については左脳で処理され、②については右脳で処理されるという人間と同じ処理結果となり、言語を理解しようとしており、さらに接し方でも相手の状態を把握しようとしている事になります。
記憶力はあるのか?
伏せ!座れ!待て!など、訓練の経験があれば、指示を受けて従う犬を見ていれば記憶力があるのは言うまでもありませんが、
実は私達が思っている以上に記憶力があると言われています。犬は人の経験と同じように、ある程度時間が過ぎた後でも出来事を思い出す事ができるという研究結果があります。
この習性を活用した、しつけを教える方法で、「動機づけ」というのがあります。始めは指示に対する成功報酬をオヤツなどのご褒美として与え、これを何度か反復すれば、ご褒美なしでも指示に従うようになるというのは代表的なトレーニングパターンで、犬の記憶力を効果的に活用したしつけ方法です。
犬種や性格での個体差はありますが、人間がどのように意思疎通をしてこようとしてるのか?というより効果的な意思疎通を望む意思があり、これは記憶力というより、自発的な意思を持つ「学習能力」があると言う方が正しい理解になって来ると思います。
飼い主との関係性
以上のように、犬は人と同じ感覚を共有し、人(飼い主)を理解しようとしている事が科学的にも証されています。
それは、狩猟民族時代からお互いの生存の為に長く付き合ってきた信頼関係がDNAに記録されており、基本的には良好な関係が築きやすく相性が良い関係性です。
犬種によって得意不得意がある為、トレーニングする内容も特性を考慮して行うと、より効果的です。
犬種別の特性はこちらが詳しく解説してあります☛ 犬図鑑|いぬのきもち
ただ、我が子のように思っていてもある瞬間に何を考えているか?を正確に言い当てる事は難しいのが現状です。
手作りしたご飯をガツガツと美味しそうに平らげた時でも、美味しいからだと思っても本当は単に空腹だったり、作ってくれた人の気持ちを傷つけないようにしたのかもしれません。
人間は自分の思い込みを信じようとする習性があるので、思いが強い程、思考や感覚が麻痺します。
短期的に犬の行動に対しての気持ちを想像し決め付けるのは危険です。長期的に相手を観察し、行動に対する原因を想像し、それを繰り返して、「もしかしたら自分が間違っているのかも・・・」という考えを常に持って、多角的に判断する事が大事だと思います。
相手の気持ちを考えるという事に正解はありません。明確な答えがない以上、試行錯誤するしかないと思います。
試行錯誤した上で、行動を観察してお互いの良い距離を見つけ、犬にも信頼される関係性を築いて行きましょう!
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解体・精肉・製造・販売を一環し、狩猟の持つ純粋さを伝える為、「シンプルで丁寧に無理なく」をモットーに運営しています。
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